『東のエデン 劇場版 I . II』
I番の感想から入ります
納得はできるけど、満足はできない。
これに尽きます。神山健治さんのメッセージを伝える為の作品といった印象でした。
ここからは素直に思ったことを
「金は使う方が気分いいし、お客様は神様って具合に消費者最強になってるけど、本来は商売者側の概念」
「このまま消費を促してるだけで、一体誰がサービスする側に回るんだ」
「払うより貰うのが楽しい世の中がゴール」
先進国病を患った数多くの問題を抱える日本に、このアニメはワクチンを作るための挑戦をしている。という勝手な解釈で、本編の続編として心待ちにしていた。
しかし肝心の結果というと
テーマを盛り込みすぎ、新しいことを試みすぎ、その上でI番重要だったゲームが疎かになってしまった。
その世界の辻褄合わせや経緯や結論とかはスピンオフとかでやれば良いのでは?
東のエデン(滝沢の住まいにしていたショッピングモール)をニートの楽園として作ったことで一応はゴールを迎えている。
肝心のゲームの内容、日本を改善するという任務自体は失敗に終わった。むしろ日本は自国の海上自衛隊から発射されたミサイルで自国を攻撃する、文字通りの自殺大国になっただけで終了。その後の世界で日本は生き残るのか(世界情勢理解してない)
伏線回収をしきれていないうちに、また新たな伏線を張るという、蜘蛛の巣みたいな情報を、なに1つ気持ちの良い回収ができずに終了した。
No.1のセレソンに愛が無いと言及する前に、本当にこの作品に愛を込めていたのならネタ切れに嘆くことなく、100億円のセレソン改革ゲームを続けてほしかった。
目新しさが欲しかったんじゃないのに。アキラが二重で記憶失う必要はあったのか疑問に思うし、死ぬわけじゃないしサポーターもいませんっていうのはさすがに納得いかない。
最終的にはアキラは記憶を1度失ってるから効能ありませんって伏線回収しきれずに無理やりNo.1を処理したように見えてしまう。
映画を撮ってるセレソンに魅力が皆無だし、他の出てこないセレソンはもっと魅力がないって公言してるようなものじゃないか
こんな素晴らしい土俵があるのにアクションを起こさない人間(セレソン)なんて存在しない
ましてや12人はランダムではなく選抜したのに。
ここまで文句をひたすら並べてしまう型になってしまったが、残念な惜しい作品として結末を迎えているので納得はいく。
世界観と模写は相変わらず素敵なので見てみる価値はあるかもしれない。