たもさんのアニメソムリエ

アニメ私的総評と感想。Twitter https://mobile.twitter.com/tnijkoh

『鬼滅の刃』死刑制度との繋がり

 どうもご無沙汰しております。たもです。

 週一更新しようと息巻いてましたが、安定の不定期更新です(笑)

 仮に更新を楽しみにしてくださってる方がいたとしたら本当に申し訳ございません。どうか首だけは撥ねないでください……わ、わたしは鬼じゃない……

 


 今回は今話題の『鬼滅の刃』の解説をさせていただきます。

 

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 アニメ26話までのネタバレもあるのでご注意下さい。

 


 目次

 


 1.原作者のご紹介


 2.作風、テーマ


 3.死刑制度


 4.今後の予想(願望)


 5.まとめ

 

 単行本の売り上げ累計1600万部突破!!

ONE PIECE』がコミックス年間単行本売り上げ数11年連続1位を独走していたところ、なんと鬼滅の刃が10月度で記録を塗り替え、下克上の1位獲得!!

 吾峠さん、製作陣の方々、ファンの皆さま本当におめでとうございます。


 あのHUNTER×HUNTERの富樫さんも絶賛するほどの大人気。

 

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 そんな日本で最も売れていると言っても過言ではない大人気作品、鬼滅の刃の魅力をレビューしていきたいと思います!

 


 1.原作者のご紹介


 原作者のお名前は 吾峠 呼世晴さん。代表作が今回ご紹介させていただく『鬼滅の刃』になります。他には読み切りが数本週刊誌に掲載されていて、書籍化されている作品が鬼滅の刃と短編集の二本。新人作家さんだと見受けられますが、1989年生まれ(今年30歳)で、余計なお世話だし失礼かもしれないけど苦労人の印象。失礼かもしれないけど。


 ここからは完全に個人的な憶測ですが、この作品にはさまざまな作品から影響を受けてるんじゃないかと連想する描写や設定が割と多く見受けられました。

 1番最初にOPを見て思ったのが、同じジャンプ作品でもあるBLEACHに登場する日番谷の氷輪丸と、主人公の使う技(水の呼吸十の型)が「色合いや見た目が似てるなあ」という印象を持ちました。回転を加えて威力を上げるといった内容なので氷輪丸とは全然違いますが、あくまで見た目だけ。

 その後も同じダークファンタジーである鋼の錬金術師エド&アルの旅の目的、体を元に戻す=兄妹のつねこを人間に戻す。であったり、人を喰らって強くなる鬼=東京喰種。こじつけになるやもしれませんが、主人公の扱う刀の刀身が黒で、BLEACHの主人公と同じだったり、ハシラと呼ばれる強え奴ら=護廷十三隊、そのメンバーに毒使いの女性などなど

 初見でもこれだけ見つかるので探せばもっと見つかりそうです。


 この感想を元に吾峠さんは生粋の少年漫画好きなんだろうなと思いました(小並感)

 

 

2.作風、テーマ


 上記でも触れていますが、ジャンルはダークファンタジーです。

 いきなり余談ですがバクマンに登場する王道、邪道で分類されていたジャンル。主人公たちは邪道を得意としてましたが、鬼滅の刃も設定は邪道なのに、上手く王道に導いています。

 ジャンプらしい努力、友情、勝利。が気持ち良いほどハマっていて「昔はジャンプ好きだったけど最近のはもう観なくていいや」と投げてしまった世代の方々にも全く問題なく楽しめる作品だと感じました!

 独特な間合いで放たれるシュールな笑いも見所の一つです。むしろ、いつの間にか待ち望んでいる自分がいる。一言で言えばクセになります。


 テーマは富樫さんの(希望:絶望)≒(憎悪:愛情)が言い得て妙。鬼を殺す時の描写は善悪をしきりに強調していたり、キャラクターの光と闇の加減を描くのも素直に脱帽しました。

 うまい。美味い。噛むごとに……スルメみたいだ……一杯ひっかけたく……。

 只今少年漫画のレビューらしからぬ表現がございました。自重します。 こんな感じの遠慮をせず、首を撥ねたり人が死んだりするのも賛否を分かつかもしれませんが、感情移入のしやすさで言ったら抜群に良いと思います!

 なにより話が分かりやすい。テンポも良い。カッコイイ。三拍子揃ってます。

 

 

3.死刑制度


 ここからはもはや愚痴になるかもしれませんし、こじつけになるかもしれませんが、極力脱線しないように致します。 


 現代の日本には死刑制度が未だに根強く浸透しています。むしろ犯罪者に「早く死刑にしてほしい」と懇願する声も多々聞きます。

 現実的にも無期懲役を最高判決にした場合のデメリットは、衣食住費用が嵩んで年間で数千万円単位も必要になったりそもそも収容場所が足りなくなったりメリットが全く見受けられないのかもしれません。

 それどころか現代のメディアという名の処刑台に群衆は拡散して、報道やSNSでの正義感のはけ口にして追い詰めるのが世の常です。


 正直にこの場では腹を割ります。死を切望する人の心理は目も当てられないです。人道を問いたくなります。

 何が言いたいかというと、死刑制度は辞めるべきだと思います。


 個人的に死刑に代わる最も重たい罰は無期懲役です。夢想主義と批判されそうですが……。

 犯人からしてみれば、己の行いを悔いもせずに「どうせ死刑だ」と自暴自棄になって、悪かったと微塵も思わずに死ぬことの恐怖だけの余生を送る。そんな開き直り的なエゴイズムは本当に虫唾が走ります。犯行に及ぶ前の動機リミッター解除にもなるんじゃないかと危惧しています。

 犯人はもっと苦しむべきです。今まで犯した罪と向き合うべきです。親族の痛みを知る余裕が死ぬという概念に犯される。

「死刑にしろ」という正義感で犯人は苦しみませんし、罪悪感も感じず己を責めずに易々と吊られるなんて犯人に救済を与えてるようなものだと思います。


 鬼滅の刃は鬼をバサバサ殺しまくって、一見そんなテーマは感じませんが、主人公のタンジロウは一度たりとも倒した鬼は悪だと罵りません。それどころか死際は、感情の匂いを辿り、寄り添おうとします。ほとんど哀れんだり同情したりせず、成仏してくれと願って、結果と元凶の親玉に怒りを示します。


 鬼=犯罪者で見た時がしっくりきました。山で家族ごっこをしてる鬼、ムラタさんを丸裸にして毒でやられたお姉さん役、何人殺したかと問われて、5人と嘘をつき、本当は80くらいなんじゃないかとしのぶさんが問い詰めて、「本当の数を言ってどうする」から続くその後のセリフに「お嬢さんは正しく罰を受けて生まれ変わるのです。人の命を奪ってなんの罰もなかったら、殺された人が報われません、目玉を穿り出したり、お腹を切って内臓を引きずり出したり、その痛み苦しみを耐え抜いたときあなたの罪は許される」

 このセリフを聞いた時に正直なんてクレイジーなんだと思いましたが、そうしたい気持ちもわかるなあと思いました。まあ実際には非人道すぎてできませんが(笑)

 これを精神的に負うのが道理だと思います。

 

 ねずこを斬ろうと躍起になる鬼殺隊が現代社会といえば分かりやすいかもしれません。つまり「犯人を死刑にしろ」と発するその正義感は間違ってるとは言わないけど、社会や身の回りの人に憎しみを伝播させてはいないか? それ以上に己の心の内に真っ黒い感情を溜め込んではいないか? そんなマイナスな精神を共有するよりは「罪を憎んで、人を憎まず」の精神が大事なんじゃないかと、この作品は訴えているように感じました。

 

 

4.今後の予想(願望)


 さあ、今月今宵もトリビアの時間がやってまいりました。生きていく上で何の役にも立たない無駄な知識、しかし、つい人に教えたくなってしまうようなトリビア


 本日一発目のお題(一つしかない

「戦国時代の合戦の時 死亡率が1番低かったのは刀傷」


 へぇ〜。


 ちなみに1番死亡率が高いのが矢傷で6割、槍傷が3割、刀傷は1割程度だったそうです。(記憶が曖昧ですが

 江戸時代に入るまでに刀の精度はどんどん増していったそうですが、ともかく私が推したいのは中近距離最強の武器は槍ということ!

 頼む、ハシラの中に槍使い居てくれ……!全集中の呼吸があったら間合いもクソもないでしょうが……笑


 自分は、というより少年漫画が好きな人なら剣劇が好きだと思われます。SAOのキリトが人気なのも剣さばき人気が8割でしょ?(偏見


 鬼滅の刃に話を戻すと、私は登場人物の中で圧倒的にゼンイツが好みでした。とにかくあの居合い抜きの一閃がかっこよすぎる。

 鬼滅の刃を観てて初めて鳥肌立ったのがあの一閃でした。(以後は19話の火の呼吸?からのED変わった時)しかも4つしかない技のうちの1つしか使えない上に気を失ってないと使えないっていうあの不器用さも惹かれる…!あれが平常時で4つまで使えるとしたら…!

 あの技は近距離でしか発動できないので、その弱点を補うためにおそらく後の3つの技の内容は遠距離攻撃と、刀を抜くと同時に一瞬で間合いを詰めるのと、広範囲雷撃と予想しときます(笑)

 水の呼吸11の型もやばかったなあ……そう考えるとゼンイツも独自に5個目の型を……!


 あと刀の色によって性質が変わるとかなんとか話の詳細もすごく気になる。単純に性格を表せているという解釈でいいのか…。


 なにかとんちの効いた展開予想できたら面白いと思いましたが、正直現状では何も面白いことは浮かびませんでした。


 やはり話を最後に締め括るのはムザンを倒すことに充てられるんじゃないかと想像します。なので親方様とムザンの関係性はかなり注目しています。親方様もあれほど慕われるくらいだから相当の実力者と見て間違いないし、「私の子供たち」としきりに発言しているのにも並々ならぬ事情を感じました。アニメ26話までの物語的にはまだ序盤から中盤に感じますが、今後は最終章に繋がるまでの過程に、より一層注目して見ていきたいと思います。

 


5.まとめ

 

 来年2020年に公開される劇場版無限列車編が楽しみで仕方ありませんね!

 1番最初に触れた総売上1600万部のうち1000万部が今年に売れたという事実的にも、物語の進行度とストック的にも二期の作成よりも、今後は劇場版のみで作成されてゆくのかもしれません。

 最後に公式サイトのURLを貼っておきます。

 https://kimetsu.com/anime/

 

 是非とも今の爆発力を維持して人気漫画の地位を確立し続けてほしいですね!

 ここまでで『鬼滅の刃』のレビューを終わらせて頂きます。最後までお付き合いくださいましてありがとうございました!